見出し画像

”最響”のハーモニーが響きました

 10月30日(水)、本校二大行事である「四中フェスタ文化の祭典」が希望ホールで行われました。

 今年のスローガンは、「最響~十人十色でいいじゃない!~」でした。このスローガンに込められているのは、「各クラスや学年で特別な合唱を創り上げ、ホールに響かせよう。聞いている人の心にも響くような最強の文化フェスタにしよう」という思いです。サブスローガンにある『十人十色でいいじゃない!』には、一人ひとりの違った声質だからこそ、合唱はより良いものになること、だからこそ自分の歌声に自信をもって歌って欲しいという思いが込められていました。
 
 そんな思いを受けて、各クラス、自分たちで選んだ曲をどのように歌い上げるか、リーダーを中心に話し合いを重ねながら練習を繰り返し、本番に臨みました。

 演奏の前には執行部によるオープニングセレモニー。自分たちでシナリオを作り、動画も撮影。希望ホールと学校をリンクさせた演出で、全校の皆さんを楽しませてくれました。そして、「素晴らしいフェスタをみんなで創り上げよう!」という思いをみんなに持たせてくれた執行部の皆さんに、盛大な拍手が送られました。

執行部から全校への呼びかけ


 オープニングセレモニーの後は、いよいよ合唱へ・・・。最初の演奏は、1年生。初めて希望ホールのステージに立って歌うという緊張感の中、1年生らしい伸びやかな歌声を響かせてくれました。


 続いて、2年生。曲の難易度があがる中、自分たちなりのハーモニーを追い求めてきたことを感じさせる美しい音色が響きました。
 2年生のクラス代表が語る言葉には、このフェスタに懸けてきた思いが感じられ、また、各クラスの指揮者がみな上手だったことにも驚きました。


 午後の最初は、音楽部の演奏。今年度特別レッスンと当日の審査を担当してくださったお2人の先生方と本校音楽教師2人も参加しての「群青」の演奏は圧巻でした。


 最後は、3年生。音に広がりが増し、「さすが3年生!」と思わせる大迫力の歌声が、希望ホールいっぱいに響きました。自分たちの選んだ曲の良さを声で表現しようとする姿は、3年生だからこそできるステージだと感じました。そんな5つのステージだったので、どのクラスも甲乙つけがたく、審査員の先生方を大いに悩ませたようです。


 すべての演奏が終わり、後は結果を待つのみ・・・。歩んできた道のりには、全クラス満点賞をあげたいと思いましたが、コンクールなので賞を付けざるを得ません。最終的には、1年1組、2年3組、3年2組が最優秀賞、1年2組、2年2組、3年5組が優秀賞となりましたが、演奏を聴いている生徒の皆さんの聴く態度も素晴らしく、みんなが『誇り』に思える四中フェスタ文化の祭典となりました。 

 しかし、何よりもこの四中フェスタ文化の祭典への取り組みを見てきて、子ども達が自分たちで考えて動いている場面がたくさんあったことに感激しています。
 ある朝の教室では、リーダー達が自分たちで集まって作戦会議。ある日の練習時間では、自分たちの発案によるクラス応援旗作り。あるクラスでは、合唱の様子をGoogle端末で録画、自分のクラスのclassroomにアップしてみんなで見られるように工夫していました。


 単に賞を獲ることを目指すのではなく、この取り組みを通して自分たちのクラスは何を目指すのか、その根本から話し合いをして、『自分たちだけのステージ』を創り上げようとする姿があちこちにありました。

 これからの未来を生きていく子ども達にとって、自分で考え判断し行動できる力は、とても重要です。子どもが自分でやろうとする前に、大人が手を貸してしまうと、子ども達は大人が手を貸してくれるのを待つようになってしまいます。大人はそれをわかっていても、ついつい口を出してしまいがちです。でも、それが子ども達の成長のチャンスを潰しているのかもしれません。
 この「四中フェスタ文化の祭典」の取り組みの中では、子ども達の主体的な動きがたくさんありました。子ども達のアイディアや意欲、挑戦、勇気…
改めて子どもの力の偉大さを感じました。これからも、子ども達の力を信じて、任せて、見守りながら、必要な支援ができるようにしていきたいと思います。子ども達の「自律の力」を高めるために・・・。