見出し画像

mission-vision-value


学校の使命【mission】


学校ってなんのためにあるの?

  今、世界はVUCAの時代を迎えていると言われています。
 人工知能(AI)、ビッグデータ、chatGDP、高速インターネット、ロボティクス等の技術があらゆる産業や社会生活に入り込み、人類が経験したことのない社会=「society5.0」の時代が到来してきています。
 こうした時代では、先端技術を活用した便利な暮らしができるようになりますが、一方で社会の変化のスピードは劇的に早まります。
 生活している中でも、その片鱗を感じることがあるのではないでしょうか。例えば、スマホ。iPhoneが日本で発売されたのはたった15年ほど前ですが、今やボタンひとつで欲しいものが簡単に手に入る社会になりました。現金を持ち歩くことなく、すべてスマホで済んでしまう時代が、こんなに早く来ることを誰が想像できたでしょうか。

 
 さらに誰も予想だにしていなかった新型コロナの世界的大流行。これまでの日常や常識は大きく変わりました。一斉休業を余儀なくされ、「学校」での学びはストップ。その裏で、オンライン授業が一気に広がりました。これまで「学校は勉強するところ」と思ってきたわけですが、コロナ禍を通して学校に行かなくても勉強ができてしまう時代になっていることを感じさせられたのです。

オンライン授業

 となったとき、学校が存在する意義は、何なのだろうか? 我々に与えられている使命=missionは何だろうか? 私たちはまずそこから考える必要があると感じています。

 Society5.0のような時代では、一定のルールに従って同じことを繰り返すような作業、記憶力・反復・正確性・体力が必要な仕事は、ロボットやAIの方が断然早くて正確、しかも低コストでできてしまいます。
 しかし、AIやロボットは自分で考えて動くことはできません。ですから、人間には、AIやロボットにはできない仕事をしていくことが求められます。例えば、自分の個性や感性を使って、他者と議論したり協働したりしながら、みんなにとっての幸せ(ウェルビーイング)は何かを考えること、AIやロボットを上手に使って、社会にとって価値のあることを生み出していくことなどです。
 
 こうした未来を生きていく子どもたちが、変化の激しい予測不能な荒波に翻弄されることなく、多様な人々と力を合わせて激流を乗り越え、みんなが幸せで豊かな社会を創り出していけるようにすることが、我々学校に与えられている使命=missionなのではないでしょうか。

 年度のスタートにあたっては、本校全職員で、改めて学校のmissionについて考えました。(その時のまとめがタイトルの写真です)
 まとめてみると・・・
 ☆生きる力を身につける=個人個人のウェルビーイングを生み出す
 ☆多様な人と関わり協働しながら、持続可能な社会を創り出す力をつける
  =社会全体のウェルビーイングを作り出す
ということになります。

子どもたちに届けたい力【vision】


こんな子ども(人)になってほしい!

 上記のmissionを達成するためには、子どもたちにどんな力が身についていればいいのか、どんな力を子どもたちに届けたらいいのか・・・。
 本校の学校教育目標「進もう おおらかに、学ぼう うるわしく、励もう たくましく」と照らし合わせながら、全職員で意見を出し合ったまとめが、下の写真です。

 多く出されていたのは、「自律」に関わる力でした。自分で考えること、自己をコントロールすること、あきらめずに挑戦し続けること。そして、優しさや思いやりに関する記載も多くみられました。多様性の時代、誰とでも  関わることのできるコミュニケーション力や他者理解、受容や傾聴、そして、多角的な見方や視点をもてることも大事なことだと感じています。

めざす学校像・めざす生徒像【value】


明日、また来たくなる学校

 missionを達成し、visionに示したような姿になっていくためには、どんなことを大事にしていったらいいのだろうか? 
 子どもたちが毎日ワクワクしながら学校に通い、元気に帰ってきて、日々成長する姿を見せてくれること、そして、明日もまた学校に行くのを楽しみにできること。これは、学校・家庭・地域、みんなにとって共通の願いではないでしょうか。
 そんな学校ってどんな学校なんだろう? 私たちの行動指針ともなるvalueについても、全職員で意見交換をしました。それが下の写真です。

 何かしらの新鮮な出会いにワクワクし、「~したい!」と思えることがあったりやりがいを感じられたりする。自分の居場所があり「私はここにいていいんだ」と思える場所がある。会いたい友や先生がいる。
 そして、その土台には、安全・安心な環境があり、心理的安全性が確保されていることが重要です。自分を否定されることなく、自分のありのままを認めてもらえるという安心感がある場所、子どもも大人も楽しいと思え、笑顔になれる場所…。私たちは、そんな学校をめざしていきます。

「自律」・「協働」・「貢献」をキーワードに

 自分で考え、判断し、行動する力=「自律」の力は、今、あらゆるところで大切にされている力です。それは、missionーvisionで示されるように、これからの時代を生きていく子どもたちにとって、何より大切な力でもあります。
 そして、正解がない(見えにくい)問いへの答えを、多様な人々と知恵を出し合い、協力しあって探り出していく「協働」の力
 さらには、自分だけでなく、自分の周りにいる多くの人たちに思いを巡らせ、社会全体がよりよくなるようにはどうしたらいいかを考えて、行動できる「貢献」の力。
 
私たちがめざす子どもの姿をキーワードで表すと、「自律」・「協働」・「貢献」となります。Society5.0を生きていく子どもたちのために必要な力を一人一人にしっかりと届けることができるよう、missionーvisionーvalueを共有し、”明日また来たくなる学校づくり”を家庭・地域の皆さまと協働しながら進めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!